投資と投機の違い―資金を投じる際に焦点をあてているものの違いによる本質的な分類

投資
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投資と投機の分類にはいろいろな考え方があると思いますが、そのどれもが本質を欠いた説明をしていると感じています。そこで、私が考える投資と投機の分類を簡単にまとめました。

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投資

投資対象は、事業、金融商品(株式・債券・投資信託・商品先物など)、商品現物、不動産など多岐にわたりますが、そのいずれにおいても投資対象が生み出す価値を収益の源泉としているという共通点があります。例えば、株式投資であれば、投資対象の会社の将来期待される利益から割引率で割り引いた現在の企業価値を算定し、その企業価値とマーケット価格との間に乖離が生じている場合に差益を取りにいきます。投資とは、そうした本源的価値に焦点をあてて資金を投じることです。
※投資or投機の分類には、リスクの大小やレバレッジの有無は関係ありません。結果として、投機のほうがリスクの大きい対象や運用手法をとることが多いというだけです。
※投資or投機の分類には、結果として保有期間が長期か短期かという点は関係ありません。ただし、投資は本源的価値と現在の評価との乖離が埋まる時間を必要とするため、投資対象に応じて長期目線での運用となります。

投機

投機対象は、投資対象で列挙したもののほか、各種ギャンブル(胴元がいる投機)、為替、暗号資産、かつてのゴルフ会員権など、投資対象よりも多岐にわたります。価格のつくもののほぼすべては投機対象となりうると言えるでしょう。投機の態様は、確率に賭ける行為(「インデックス投資」の一部や「(定期定額)積立投資」・宝くじ・カジノ)、勝敗に賭ける行為(競馬・競輪・競艇)、本源的価値に基づかない価格変動から収益を上げる行為(金融商品・為替・暗号資産などのトレーディング)など、さまざまです。
※為替は単なる交換レートですので本源的価値を評価しているわけではありません。
※暗号資産の本源的価値はゼロです。

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