資産形成・資産保全で最初に意識すべきこと―ライフプランに平均寿命を用いてはいけないわけ

ライフプランニング
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資産形成・資産保全にあたっては、まずはライフプランの作成をお勧めしています。この先、どのようなライフイベントがあり、それに必要なお金はいくらなのか、それらを認識することによって、資産形成・資産保全の方向性を明確にすることができます。ライフイベントには、結婚、出産、住宅購入、子供の進学など様々なものがありますが、まず誰であっても最初に意識すべきは、「いつまで生きるのか?」という点でしょう。

いつまで生きるのかを問われた時、おそらく多くの方々が思い浮かべるのは「男性の平均寿命81.64年・女性の平均寿命87.74年」という報道ベースの数値ではないでしょうか?しかし、この平均寿命をライフプランに用いるのは適切ではありません。平均寿命とは、その年に生まれた人が何歳まで生きるかという期待値を示したものだからです。

あなたは既に何年何十年と生きてきましたので、あなたの年齢までに亡くなる確率はゼロです。このため、あなたがいつまで生きるのか、その期待値を確認する際には、平均寿命ではなく平均余命を見なければいけません

下図は厚生労働省が公表している令和3年簡易生命表に基づいて、主な年齢の平均余命と平均死亡年齢をまとめたものです。

主な年齢の平均余命・平均死亡年齢

例えば、70歳男性の方が平均寿命を元に「あと11-12年か」と思っていたら平均余命は16-17年だったというように、平均寿命を見てしまうとライフプランを誤ってしまいます。

なお、この平均余命は同年の死亡率に基づいて計算されていますので、今後の医療技術の発展などによってさらに伸びる可能性があります。そうしたリスクを踏まえつつ、ライフプランを作成するとより良いかと思います。

また、あなたが1年1年生き抜くことで、あなたがその年齢で死亡する確率がゼロとなり、あなたに適用される平均死亡年齢は上がっていきます。5年なり10年なり、定期的にライフプランの見直しをしましょう。

より詳細な平均余命が必要な場合には、厚生労働省ホームページよりご確認ください。

平均余命を確認したら、別記事「資産形成・資産保全で2番目に意識すべきこと―老後資金の取り崩しをシミュレーションする」に進みましょう。

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