夏休み恒例の「読書感想文」―その宿題に頭を抱えるお子さんのためのひとつの提案

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Michal JarmolukによるPixabayからの画像

8月も残りわずかとなりました。

山積する宿題。ぎりぎりまで溜め込むタイプだったので、小中学校時代の私にとって、この時期は憂鬱な1週間でした。

特に頭を悩ませたのが「読書感想文」。当時、私は文章を書くのが苦手で嫌いでした。そして、その苦手意識は大学受験期まで続きました。

大学受験期に何が変わったかと言えば、対処する問題が「感想文」から「小論文」に変わったことです。前者は、主に「感じたこと」を伝える文章ですが、後者は「考えたこと」を伝える文章です。

思えば、小中学校時代の私は「読書感想文」という課題を目の前にして、架空の物語や小説に対して「感じたこと」を文章にするという行為に意味を感じていなかったことが、苦手意識に繋がったのだと思います。一方、同時期の私は、新聞や報道番組などを見ていろいろ考えを巡らすことが多かったように思います。

「感想文」から「小論文」に変わったことで苦手意識が完全に払しょくしたわけではありませんでしたが、某大手予備校が全国の教員向けに発行している小論文教育の冊子で「非の打ちどころのない答案」として紹介されたらしいですし、小論文が課される後期型の東大模試でも上位に入っていましたし、大学入学直後のレポートでも「大学生が書ける代物ではない。少なくとも大学院レベル(だから、他人が書いた文章だ)。」として評点を大きく減じられる事態に陥るという経験もしました。

そうした経験を経てもなお、砂漠の中のオアシスのような存在であった「小論文」はマシとしても、「感想文」の類いやこうして書いているブログ記事などの文章については、いまでも苦手意識があり、好き嫌いで言えば嫌いな状態が続いています。子供のころに抱き植え付けられた感情は根深いものがあります。

私が皆さんにこの文章でお伝えしたいことはひとつです。

もし、あなたのお子さんがいま「読書感想文」で悩んでいるとしたら、「感じたこと」ではなく「考えたこと」を伝える文章を書くようアドバイスしてみてはいかがでしょうか?青少年読書感想文全国コンクールのように課題図書が指定されていたら従うよりほかありませんが、そうでなければ、題材となる書籍についても論説型の書籍を候補としてアドバイスしてあげても良いかと思います。

「感じたこと」を伝えることは大事なことです。しかし、それが宿題という形で強制されて、苦手意識や嫌悪に繋がっては元も子もありません。もし、あなたのお子さんが私と同じようなタイプならば、まずは「考えたこと」を伝える文章を書くことで文章に対する苦手意識を抱くことを避けるのもひとつの手ではないでしょうか?

小中学校時代に苦手意識を避けることができれば、そのうち伝えたいことが出てきて、「感じたこと」を伝える文章も書けるようになっていくのではないかと思います。

「読書感想文」をきっかけに文章を書くことに苦手意識を持つ子供がひとりでも少なくなりますように…

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